スキンケア

冬に起こる肌トラブル(乾燥)の主な原因は4つ!早めのケアが大切

冬の乾燥をイメージさせる画像

毎年冬になると乾燥による肌トラブルの悩みが増えますよね。

冬の乾燥には主な原因がいくつか存在します。

今回は冬の肌トラブルの主要な原因と効果的なスキンケア方法について詳しく解説していきます。

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冬の肌トラブルの主な4つの原因

空気が乾燥する冬の季節になると、カサつき・ひびわれ・あかぎれ・かゆみ肌など様々な肌トラブルが目立つようになります。

それらの肌トラブルはいったい何が原因で引き起こされているのでしょうか。

その具体的な原因を大きく4つに分けて紹介します。

①血行の不良

一つ目は血行不良(けっこうふりょう)です。

血行不良は、通常時ではストレスからくる自律神経の乱れによる血管収縮や、血液循環量自体が低下することによって起こりますが、冬場では寒さによって引き起こされます。

体が冷えると血管が収縮してしまい、血液を全身に届けづらくなってしまいます。

特に毛細血管では収縮がより顕著なので、末梢部分に血液が届かず冷え性の状態になってしまいます。

手足などの末梢部分に血液が行き届かなくなると、酸素や肌のバランスを保つための栄養分も運ばれにくくなるので肌の質が悪化してしまうのです。

②汗や皮脂の分泌機能の低下

2つ目は分泌機能の低下です。

気温が一気に下がる冬場には汗腺から出る汗の分泌量が著しく低下します。

それに伴い、体表から水分の蒸発を防ぐ役割を果たす皮脂腺からの分泌量も低下します。

その結果、顔などの普段皮脂がよく分泌されている場所も乾燥が進み、肌全体も乾燥してしまいます。

③皮膚表面の水分不足状態

上記の通り、冬場は皮脂腺からの皮脂の産生量が減少しているので、油膜によるバリアがなくなり皮膚表面から出る水分の蒸散が激しくなってしまいます。

健康な状態の皮膚表面の角質層は、分泌された皮脂と汗が混ざったものに覆われています。

それによりスキムミルクでカバーされているような状態がつくられ、角質層に水分を閉じ込めて保湿されています。

冬になるとスキムミルクのような皮脂層が薄くなってしまうため、水分が失われてしまうのです。

また、夏に比べて気温が低く湿気もないので喉が渇きづらく、水分補給がおろそかになります。

それにより体全体の水分量が少なくなり、肌の細胞層に含まれる水分の量も少なくなってしまいます。

④暖房による室内空気の乾燥

空気の乾燥による肌トラブルの原因はもちろん冬の大気全体が乾燥していることが大きいのですが、室内での暖房の使用による乾燥も肌トラブルに拍車をかけています。

暖房による室内の空気の乾燥は、エアコンの乾燥した温風によりのみ起きているのではなく、暖房器具により室温が高くなっていることも大きな要因なのです。

その理由は空気の「飽和水蒸気量」にあります。

飽和水蒸気量は一定の空間の中に溶け込める限界の水蒸気の量のことですが、気温が高くなると溶け込める水蒸気の量は増え、気温が低くなると溶け込める水蒸気の量は減ります。

暖房で暖められた部屋では、外の大気よりも飽和水蒸気量は大きくなっているのでより多くの水分が溶け込める状態ですが、室内には溶け込む水分自体がありません。

したがって、絶対的な水分量は外の大気とほぼ変わらないにも関わらず相対的な空気中の水蒸気量が少なくなってしまい、湿度が下がるのです(空気中に溶け込める水分の量が増えた分、実際の湿度が低くなってしまいます)。

私たちの皮膚は、実際の空気中の水分量ではなく相対湿度で乾燥を感じているため、湿度が下がるとそれに応じて肌が乾燥し始めるのです。

血行を悪化させないためにはどうすればよいか

ここまで冬の肌トラブルの原因を詳しく解説しましたが、ここからはそれらを予防するためにはどうすればよいかをご紹介していきます。

まず血行不良を起こさせないためにはどうすればよいか。

冬の血行不良は冷えによって起こるので一番手っ取り早い解決法は入浴により体を温めることや、運動によって筋肉を刺激し血管の働きを促して体を温めることです。

他にはマッサージをすることによって血行を促すのも効果的です。

特に効果が大きいとされているのがふくらはぎのマッサージです。

ふくらはぎは体の中で余っている水分を溜めたり、ポンプ機能により血液を心臓に押し戻したりする機能を持っているので、この部分をマッサージすることで血行の改善に大きく繋がります。

マッサージをする際には、マッサージオイルを使うと体も温まりやすく血行の流れも良くなりやすいのでおすすめです。

汗や皮脂の分泌機能の低下をカバーする方法

冬になるとどうしても気温の低下により汗や皮脂の分泌機能も低下してしまいます。

そこで汗皮脂の分泌が減少している状態で肌の乾燥を最小限に抑えるための方法を紹介します。

汗と皮脂の減少によって最も乾燥の影響を受けるのは顔なので、一番注意すべきなのは日々の洗顔です。

ですが、皮脂が少なくなった状態での洗顔はさらに皮脂を落とすことになるので、神経質になる必要があります。

しかし、洗顔の回数を減らしてしまうなどすると老廃物が蓄積することなどにより別の肌トラブルを起こしてしまいます。

洗顔のペースを変えずに洗顔によるダメージを減らすためにはやり方を見直さなくてはなりません。

冬の冷えた時期にやってしまいがちなのが熱めのお湯での洗顔ですが、実は高い水温では常水温と比べて皮脂が落ちやすいので必要以上に皮脂を洗い流してしまう原因になります。

なので、熱いお湯ではなく体温くらいのぬるいお湯で洗顔するのが理想的です。

使用する洗顔クリームについても、洗浄能力が強すぎるものやスクラブなどが含まれているものは肌への刺激が強いので、皮脂が少なくなっている肌にはあまり良くありません。

あと忘れてはいけないのが洗顔後の保湿クリームなどのケアです。

顔以外の体の部位においても、顔ほど顕著ではありませんが汗や皮脂が少なくなるので乾燥し、特に手足などでカサつきやひび割れ、かゆみ肌になることがあります。

それらの対策は保湿クリーム以外には着用する衣服に気を遣うことが有効です。

セーターなどのチクチクする肌触りの悪い衣服は、乾燥して敏感になっている肌に刺激を与えかゆみを誘発することがあります。

またそのような衣服はカサついている肌との摩擦で肌にダメージを与えてしまいやすいので注意しましょう。

可能であればセーターなどの毛糸製品は避けたほうが良いでしょう。

水分不足になった肌に潤いを与える方法

乾燥により水分が保持できなくなった肌には潤いを与えて保湿することが必要です。

最も効果的なのは朝一番の乾燥している時と、入浴後の肌の吸収力が高くなっているタイミングでのスキンケアです。

乾燥肌への理想的なスキンケア方法はローションと保湿クリームの両方を使うことです。

肌への浸透力が高いローションを使い、肌に直接水分を与え、その上で保湿クリームにより皮脂の油膜のようにカバーすることで水分の蒸散を防ぎ、肌表面を保護するのです。

乾燥肌への理想的なスキンケア方法

  1. ローションをたっぷり使い肌になじませる
  2. 保湿クリームでフタをするように塗り広げる

直接的なスキンケア以外に肌を保湿する方法としては、外部から保湿に有効な成分を取り入れることです。

例えば代表的なものはコラーゲンやヒアルロン酸やプラセンタですね。

それらを多く含む食品(鶏の皮、魚の皮、うなぎ、ふかひれ、牛スジ、山芋、里芋、メカブ、納豆、オクラ、補助食品としてサプリメントなど)を摂取することも有効ですが、注意すべきなのはこれらの成分は食べたものがそのまま吸収されるのではなく、一度アミノ酸などに分解されてから吸収され、体内でコラーゲンやヒアルロン酸として再構築されているということです。

これらの材料はアミノ酸なので、それが不足することが結果的にコラーゲンやヒアルロン酸の産生低下につながります。

したがって、コラーゲンやヒアルロン酸などを成分として多く含む食品を摂取するだけでなく、食事習慣として肉や魚や大豆などのタンパク質が不足しないようにしていくことが重要です。

冬に起こる肌トラブルのケア方法まとめ

ここまで冬に起こる肌トラブルの原因とケア方法を紹介してきました。

冷えによる血行不良には入浴や運動、またふくらはぎのマッサージが有効です。

汗や皮脂の減少による乾燥には、洗顔時に熱いお湯を使わない、刺激の強い洗顔クリームを使わない、またセーターなどの毛糸製品のようなチクチクして肌触りの悪い衣服の着用はなるべく避けるといった注意点を守るのが良いです。

肌の水分不足にはローションと保湿クリームを両方使ったスキンケアや、タンパク質を中心とした食事を心がけることが重要です。

また、冬場につい多く使用してしまいがちなエアコンなどの暖房器具の使用をなるべく控えることや、暖房器具を使うときは加湿器などを使って部屋の湿度を上げることが重要です。